会社経営

【営業最強フレーズ】年明け最初の訪問で使えるフレーズ「
○○さんのアイデアを実現するご提案を持ってきました」

2025.01.07


「○○さんのアイデアを実現するご提案を持ってきました」

年始から相手の心をつかんでスタートダッシュ!

 新年は、「ご挨拶」ということで、普段はなかなか対面で会えない相手と話ができるチャンスです。文字通りの形式的な挨拶で終わらせず、新年の営業案件に育てていきましょう。競合他社も「ご挨拶」に来ているはずですから、差をつけられる会話にしたいものです。

 そのために効果的なのが冒頭のフレーズです。このフレーズに含まれる大切なキーワードは、

ご提案

であり、伝えたいニュアンスは、

個別的、具体的

であることです。

 1つ目の要所は「ご提案」ですが、精緻なものは必要なく、口頭でも構いません。大切なことは、こちらがこれまでの取引先との会話をきちんと把握していて、年末年始もいろいろと考えていたことが伝わればいいのです。例えば、

帰省したときの話です。私の友人が○○さんの仰っていた××の研究をする仕事についていまして、特別に聞けたのですが、ポイントは……

といった感じで十分であり、むしろ、情報の鮮度と特別感が重要なのです。「友人の件」は、「この年末に読んだ本」「見た記事」などに言い換えることもできます。ここで提供する情報が素晴らしいものであるに越したことはありません。しかし、残念ながらそうでなかったとしても、相手が嫌がることはなく、「年明け早々に有り難う!」ということになるはずです。

 2つ目の要所は、「個別的」「具体的」な点です。「これまでお聞きした内容」(〇〇さんのアイデア)を踏まえたご提案なので、「使い回しの挨拶」でないことは明白です。そして、1つでも具体的なポイントを伝えるようにすれば、会話の流れでたまたまたどり着いた「思いつき」ではないことも伝わります。

 いかがでしょう。新年のご挨拶では長居はできないため、込み入った話は難しいでしょう。ですから、競合他社も形式的な挨拶をし、相手もそれに応じるだけになりがちです。そうした中で、「ご提案、個別的、具体的」な話ができたら、相手の印象に強く残ることでしょう。

「これまでお聞きした内容」が無くても商談の場づくりはできる

 「これまでお聞きした内容」について、記憶が曖昧な場合もあります。そうしたときは最初に「昨年、こんなことをおっしゃっておられましたよね?」という振り返りをするのも有効です。

 また、残念ながら相手との関係が希薄で、「これまでお聞きした内容」が無い場合もあるでしょう。そのときは、次のように話をしてみるのも一策です。

年末に時間が取れたので、他社の事例も踏まえつつ、○○さんの会社で発生しているかもしれない課題とその解決策を、私なりに考えてみました。例えばこういう課題はありませんか?

 相手が「あ〜、その課題は確かにあるね」であるとか、「確かにそれはあるかも。他社さんの事例ってどんな感じなの?」などと会話がはずみ、提案の糸口が見えてくるかもしれません。

 年始の営業最強フレーズを使って相手のハートをつかみスタートダッシュを決めるには、年末(昨年)のうちから種まきしておくのが理想です。ただ、それができなかった場合でも、ここまで紹介してきた内容を心がければ巻き返せます。ぜひ、この2025年は初回訪問から具体的な商談づくりをしていきましょう!

以上(2025年1月作成)

執筆者

日本情報マート

中小企業の頼れる情報源として、経営者の意思決定をサポートするコンテンツを配信。「開業収支」「業界動向」「朝礼スピーチ」など2000本を超えるコンテンツを有するほか、年間200件以上の市場調査も行っている。現在、50を超える金融機関に情報提供を行っている。