リーダーシップ
小さな不安や違和感に敏感たれ/朝礼訓話
2026.11.07
【ポイント】
- 失敗には、成長につながる「よい失敗」と、防げたはずの「悪い失敗」がある
- 大きな失敗の前には、見過ごしてしまいそうな小さな前兆がある
- 小さな不安や違和感に気付いたら、流さずに一度立ち止まって確認する
皆さんの中で、「今まで一度も失敗をしたことがない」という人は、恐らくいないと思います。人のすることに失敗はつきものですから、失敗は恥ずかしいことではありません。むしろ、失敗を恐れてチャレンジ精神を失ってしまうことの方が、私は怖いと思っています。
ただし、どんな失敗でもしてよいということではありません。失敗には「よい失敗」と「悪い失敗」があります。「よい失敗」とは、これまで試みたことのない新しいことに、失敗の可能性を覚悟してあえて挑戦した上での失敗です。こうした失敗を経験せずに、人は成長しません。成長に向けて行動した証しとして、誇りを持ってください。一方、「悪い失敗」とは、原因や防ぎ方が分かっているのに、十分に注意しなかったために起きた失敗、つまり「あらかじめ防ぐことのできた失敗」です。例えば、本来2人で行うべき納品書のチェックを1人で済ませて起きたミスや、過去と同じ失敗を繰り返すことです。これは、してはならない失敗です。
とはいえ、どちらの失敗も、できれば避けたいのが本音でしょう。そこで、失敗を防ぐ、あるいは万が一失敗しても影響を最小限にとどめるためのコツを紹介します。それは、小さな不安や違和感に敏感になることです。タイタニック号の沈没やアポロ13号の事故など、過去の大きな事故を検証すると、必ずと言っていいほど前兆があったといいます。しかもその前兆は、見過ごしてしまいそうなほど小さなものでありながら、誰も気付かないようなものではなかったそうです。
私たちの周りで起こる失敗も同じです。いつもとは違う手順で作業をしてはいませんか。普段と違う小さな前兆に気付いているのに、「これくらいなら大丈夫だろう」と見過ごしてはいませんか。小さな前兆は徐々に大きくなり、次に気付いたときには、取り返しのつかない失敗になっているかもしれません。けれども、前兆のうちに手を打てば、失敗は防げるのです。
仕事でも私生活でも、小さな不安や違和感に敏感になってください。そして、気付いたときは決して流さず、一度立ち止まって確認してください。その心がけこそが、失敗を防ぐ何よりの備えになります。
以上
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画像:Mariko Mitsuda