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複雑な資料、生成AIが読み取り…リコーが基本モデル無償
公開へ

2025.06.24


リコーは10日、複雑な図表を含む資料の読み取りに対応した生成AI(人工知能)の基本モデルを開発したと発表した。7月に無償公開する。既存のモデルでは日本語を含む複雑な資料の読み取りが難しかった。600万枚以上の日本語を含む図表をAIに学習させ精度を高めた。

 マルチモーダル大規模言語モデル(LLM)の基本モデルの開発を完了した。同基本モデルを個別の企業に特化して独自の手法でファインチューニング(調整)し、精度を高めるサービスも展開する予定。価格は個別見積もり。

 梅津良昭AIサービス事業本部長は「我々の技術を使って企業の今までの情報を資産化し、利活用して自動設計ができるような形にしていただければ」と期待を示した。

 今回のマルチモーダルLLMの開発は、経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施するプロジェクトに採択され、数億円程度かかる開発資金の半額分について補助金を活用した。

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日刊工業新聞 2025年06月11日