ニュース
火災相次ぐリチウムイオン電池…環境省など、年内に対策パ
ッケージ
2025.11.26
環境省や経済産業省、消防庁などは火災が相次ぐリチウムイオン電池(LiB)対策を話し合う関係省庁連絡会議を設置した。不適切な廃棄や使用による火災の防止策のほか、LiBに含まれる資源を回収するリサイクルの推進について議論し、年内に総合対策パッケージをまとめる。石原宏高環境相は「回収は経済安全保障や産業競争力強化につながる。スピード感を持って対応する」と語った。
初回の会議は国土交通省、消費者庁も参加して開いた。国民に対して適切な使用と廃棄を呼びかける政府共通のメッセージや発信方法を検討した。対策パッケージは各省庁の既存の対策を整理し、次回の会議でとりまとめる。
経産省は2026年4月施行予定の改正資源有効利用促進法においてメーカーや輸入業者に自主回収と再資源化を義務付ける製品にモバイルバッテリー、スマートフォン、加熱式たばこの3品を追加する。LiBと製品が一体化し、消費者では分解が難しいことから加えた。
東京消防庁管内のリチウムイオン電池関連の火災
指定製品が増えることで国内での資源循環が期待される。現状は廃棄されたLiB製品は輸出され、海外で精錬されて資源に戻っている。その再生資源を日本企業が購入して製品化しており、「国内で精錬を育て、循環させていきたい」(経産省幹部)としている。
環境省はLiBのリサイクル設備の導入を支援しており、DOWAエコシステムなど4社が無害化や選別の設備を設置した。また、経産省・環境省の会議では小型家電リサイクル法での製品回収も検討している。
環境省によると23年度、廃棄物処理時のLiBによる火災や発火が2万件以上発生した。電車内や航空機内の発火による交通機関への影響のほか、ゴミ焼却場が操業停止となって地域の廃棄物処理ができなくなるなど、社会インフラへの影響が大きくなっている。
日刊工業新聞 2025年11月3日
出典:ニュースイッチ Newswitch by 日刊工業新聞社