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製造現場をDXで省人化する工作機械メーカーの最新技術

2023.11.27


 デジタル変革(DX)で省人化―。製造業の現場で人手不足が課題となる中、工作機械メーカーはDXなどを用いた解決策の創出にしのぎを削っている。工作機械の操作の難易度を低くしたり、加工対象物(ワーク)の搬送を自動化するロボットとの接続や操作をしやすくしたりする技術開発を加速。現場の負担を軽減し、モノづくりを縁の下で支える。(名古屋・鈴木俊彦、同・津島はるか、同・江刈内雅史)

 18日に名古屋市港区のポートメッセなごやで開幕した工作機械見本市「メカトロテックジャパン(MECT)2023」。「マシニング・トランスフォーメーション」(MX)をテーマに掲げるDMG森精機は、複合加工機に自律走行ロボットがワークを搬送するデモンストレーションで注目を浴びる。MXは、DXを活用しつつ「工程集約と自動化を組み合わせ、グリーン・トランスフォーメーション(GX)を実現する」(DMG森精機)。それに関連した多様なサービスを合わせて提案する。

 ヤマザキマザックも工作機械と接続できる協働ロボット「イージーローダー30」を訴求している。同日発売の新製品で、可搬重量を高めて鉄系の重量物にも対応。工作機械に入力したワークのデータをそのまま活用でき、ロボットの扱いやすさも向上させている。

 ニデックオーケーケー(兵庫県伊丹市)も5軸制御立型マシニングセンター(MC)の新機種「VB―X350」を披露するとともに、それと協調ロボットを組み合わせた使い方の提案に注力する。

 オークマは工作機械内蔵型ロボットシステム「アームロイド」で、限られた場所で自動化できる利点を追求。新型のコンピューター数値制御(CNC)装置「OSP―P500」単体を2台設置し、同装置で「基本的なプログラムを簡単に作れる」(北荘厚FA開発部長)体験を可能にした。

アマダは人手不足の課題解決を提案

 アマダとアマダマシナリー(神奈川県伊勢原市)は、アマダグループ一体で人手不足解決などのソリューションを提示する。アマダは自動金型交換装置搭載の電動サーボベンディングマシンなどで、加工情報を一元管理し共有するソフトウエアと組み合わせたDXを提案。アマダマシナリーはデジタルプロファイル研削盤などを通じて自動計測、補正加工機能による研削加工のデジタル化技術を提供する。

 中小製造業のDXを促す「ものづくりDXソリューション」を展開するのは三菱電機。生産関連のデータをクラウド上で一括管理でき、第1弾としてリモートで保守保全を支援する「リモート4U」を用意。今後は計測器や工具のメーカーなどと協力して設計開発、製造などの工程も対象にし、他社製の加工機も対応させる考えだ。

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日刊工業新聞 2023年10月19日

執筆者

日本情報マート

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